アニメ背景画の基本、空と雲の描き方です。この動画で紹介しているグラデーション、絵具の拭き取りを覚えれば、他の場面にも活用できます。ご協力は美術監督の渡邊洋一さんです。

空と雲の描き方を覚えたら、今度は山にも挑戦し、自然豊かな風景にチャレンジしてみましょう。

雲の基本的な描き方に慣れてきたら、夏空に浮かぶ壮大な雲に挑戦してみましょう。

①水彩紙の裏と表に刷毛でたっぷり水を塗ります。水を塗る際は裏からはじめ、次に表を塗ります。机や台にしわなくぴったりと紙を貼り付けることを意識して水を塗っていきます。

②紙表面の水たまりがなくなりしっとりとしてきたら塗り始めます。画像のオレンジの枠内を目安として、ホワイトを紙の下の方から塗っていき、紙の端から端まで左右に筆を動かして塗り進めていきます。

③ライトブルーを紙の上３分の１あたりから塗り始め、紙の端から端まで筆を動かしながら紙の下の方へ塗り進め、初めに塗ったホワイトの上半分と塗り重ね、グラデーションを作っていきます。

④セルリアンブルーを紙の上部から同様に塗っていき、ライトブルーと塗り重ねてグラデーションを作ります。

⑤雑巾で水気を切った筆で、雲を描きたい部分の絵具を拭き取っていきます。絵具の落ちが悪くなったらその都度筆洗で筆を軽くゆすぎ、雑巾で穂先の水気を切ります。乾いた筆ではうまくいきません。

⑥雲の形に絵具を拭き取りました。

⑦雲の光が当たる箇所にホワイトを塗っていきます。

⑧陰になる箇所は＃１４.ピンク、＃２８.ジョンブリアン、＃22.ブルーセレストの混色で作った青みかかったグレーで塗っていきます。

⑨完成です。

簡単な雲なら制作時間は３０分ほどです。たくさん自由に雲を描いてみましょう。

雲に慣れてきたら壮大な入道雲に挑戦してみましょう。

空が描けるようになったら風景にも挑戦してみましょう。グラデーションや絵具の拭き取りの技術は山や森などの自然物にも応用できます。

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中性紙・厚み約0.32㎜
アニメ背景によく使用されている紙です。表面は細目で色はナチュラルホワイト、水濡れや重ね塗りにも強く、弾力のある紙質です。

2023図工・美術カタログ P.30（4色でつくる空と宙）

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